新しいAIツールに振り回される前に、自分の問いを深くしておく

生成AIの新しいツールは、これからもどんどん出てくると思います。
昨日まで話題だったものが、今日には別のツールに置き換わる。
新しいモデルが出る。
動画が作れるようになる。
Webサイトが作れるようになる。
資料も画像もコードも、前より簡単に作れるようになる。
こういう変化は、これからも続きます。
ただ、そこで毎回「このツールも覚えないと」「あのAIも使えないと」と追いかけすぎなくてもいいと思っています。
もちろん、新しいAIツールを試すこと自体は悪いことではありません。
仕事が早くなることもありますし、自分に合う道具が見つかることもあります。
でも、本当に大事なのは、どのAIを使うかだけではありません。
自分がAIに何をしてほしいのか。
どんな前提で考えてほしいのか。
どこまで任せて、どこは自分で判断するのか。
ここを言葉にできるかどうかのほうが、かなり大事です。
AIを使う力は、言語能力に近い
AIをうまく使うというと、特別なプロンプトや最新ツールの知識を思い浮かべる方もいるかもしれません。
もちろん、そういう知識が役に立つ場面もあります。
ただ、僕はもっと本質的には「自分の考えを相手に伝える力」に近いと思っています。
たとえば、人に仕事をお願いするときも、ただ「いい感じにお願いします」だけでは、なかなか思ったものは返ってきません。
誰に向けたものなのか。
何のために使うのか。
どんな雰囲気にしたいのか。
入れてほしい情報は何か。
逆に、言いすぎたくないことは何か。
こういうことを伝えるほど、相手も動きやすくなります。
AIもかなり似ています。
「ブログを書いて」だけだと、AIは一般的なブログを書きます。
「自分の講座を売りたい」とだけ伝えると、いかにも売り込みっぽい文章になることもあります。
でも、誰に向けて、どんな悩みを扱って、どんな読後感にしたいのかまで伝えると、返ってくるものは変わります。
結局、AI時代に強くなるのは、AIに詳しい人だけではありません。
自分の考えを言葉にして渡せる人です。
書くのが苦手なら、話して渡してもいい
ここで、「文章を書くのが苦手だから、自分には難しい」と感じる方もいると思います。
でも、必ずしもきれいな文章を書ける必要はありません。
今はボイス入力もかなり使いやすくなっています。
スマホに向かって話す。
思いついたことをそのまま録音する。
メモアプリに音声入力で入れる。
その話し言葉をAIに渡して、ブログの下書きや講座案内のたたき台にしてもらう。
こういう使い方でも十分です。
大事なのは、最初から整った文章を書くことではありません。
自分の中にある判断、違和感、経験、お客様から聞いていることを、AIに渡せる状態にすることです。
書くのが苦手なら、話せばいい。
話すのも難しければ、箇条書きでもいい。
きれいな文章にする作業は、AIに手伝ってもらえます。
ただ、何を材料として渡すのかは、自分側から出す必要があります。
AIで作るビジネスも、最初の問いは自分から出る
AIでビジネスを作るときも、同じです。
「AIで何かビジネスを作りたいです」と聞くこと自体は間違っていません。
AIに壁打ちしてもらうのは、とても良い使い方です。
ただ、全部をAIに任せようとすると、返ってくる答えは中途半端になりやすいです。
なぜなら、「AIと一緒にどんなビジネスを作れば自分に合っているか」は、自分自身の中からしか出てこないからです。
これまで何をしてきたのか。
どんなお客様と関わってきたのか。
何をしているときに自然と力が出るのか。
逆に、どんな働き方は続かないのか。
どんな人の役に立ちたいのか。
このあたりを飛ばして、「儲かるAIビジネスを教えて」と聞くと、AIはそれっぽい案をいくつも出してくれます。
でも、それが自分に合っているかどうかは別の話です。
AIに聞くことは、まったく悪くありません。
むしろ、どんどん聞いたほうがいいと思っています。
ただ、自分自身への問いかけが甘いと、AIからの回答ももちろん甘くなります。
ツール選びより、問いの精度を上げる
新しいAIツールの情報を追っていると、「どれを使えば正解なのか」と考えたくなります。
でも、ツールはこれからも変わります。
今いちばん便利なものが、半年後も同じとは限りません。
だからこそ、道具の名前を覚えることだけに時間を使いすぎるより、AIに何を渡せば仕事が進むのかを考えたほうがいいです。
たとえば、
- 自分の商品やサービスは、誰のどんな悩みに向いているのか
- お客様は申し込む前に、どこで不安になるのか
- 自分が大事にしている価値観は何か
- AIには下書き、案出し、比較、ページ制作のどこを任せたいのか
- 最後に自分が判断するポイントはどこか
こういう問いを持ってAIに向かうと、同じツールを使っても結果が変わります。
反対に、問いがぼんやりしたままだと、どれだけ高性能なAIを使っても、出てくるものはぼんやりします。
AIは、こちらの曖昧さをきれいな文章にして返してくれることがあります。
だからこそ、一見それっぽく見える分だけ注意が必要です。
AI講座で大事にしていること
僕の運営する「AIバイブコーディング1日講座」でも、単にAIツールの操作だけを教えたいわけではありません。
もちろん、AIと一緒にページを作ったり、サービス案内を考えたり、オンライン上に見えるものを作っていく時間はあります。
ただ、その前提として大事にしているのは、自分の事業や経験をどうAIに渡すかです。
どんなビジネスを作りたいのか。
誰に届けたいのか。
自分にはどんな切り口が合いそうか。
AIに何を任せて、自分はどこを判断するのか。
このあたりを一緒に見ながら、AIを使って実際のページや仕組みにしていきます。
AIでビジネスを作るというと、最新ツールを使って一気に何かを完成させるイメージがあるかもしれません。
でも、本質はもう少し地味です。
自分の中にある経験や考えを出す。
AIに渡す。
返ってきたものを見て、違うところを直す。
もう一度聞く。
そのやり取りを通じて、自分に合うビジネスの形を見つけていく。
この感覚を持てるようになると、新しいAIツールが出てきても振り回されにくくなります。
道具が変わっても、AIとの向き合い方は応用できるからです。
まとめ
生成AIは、これからも進化していきます。
新しいツールも、新しい機能も、まだまだ出てくるはずです。
ただ、上でも書いたように、そのたびに全部を追いかけて疲れなくてもいいと思っています。
大事なのは、AIに詳しく見えることではありません。
自分が何をしてほしいのかを、AIに伝えられることです。
文章で書いてもいいですし、ボイス入力で話してもいい。
完璧な言葉でなくても、自分の経験や考えをAIに渡すことから始めれば大丈夫です。
AIへの問いが深くなるほど、返ってくる答えも変わります。
そして、AIでビジネスを作るときも、その最初の問いは自分自身から出てきます。
新しいAIツールに踊らされるより、自分の問いを少し深くする。
これが、これからAIを仕事やビジネスに使っていくうえで、かなり大事になると思っています。
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